子どもが学校へ行けなくなってしまったとき。親はどう対応すればよいのでしょうか?
当時は引っ越したばかりで相談したり頼れる人も近くにおらず
新しい職場へ行くこともできなくなり、シングルマザーなこともあって困り果てていた状態でした。
どうすればよいのか本当にわからない!
私の場合、子どもが学校へ行くことができなくなり、まず転職先に訳を話して就職を延期してもらうことにしました。
早く職場に行かなきゃ迷惑をかけてしまう!
どうにかして学校に行かせないと!
どうしよう、どうしよう~と焦ってばかりの毎日でした。
最初は私が学校に付き添い、途中からこっそりと帰るという方法を試しましたがうまくいかず「学校に行きたくない」と嫌がるばかりでした。
学校の先生方と相談し、転校したこともあるので無理しないように徐々に慣れていこう
という方向で担任の先生からも子どもにやさしく声掛けしたり、自宅まで話をしに来てくれたりと協力してくれました。
自治体の不登校の子どもたちが通う施設で発達障害などの診断をしてもらいましたが、特に当てはまらなかったこともあり
「もう少し様子を見ましょう」と言われました。
学校内にもクラスに入れない子どもを預かる特別支援学級がありましたが、子どもがそこへ入ることを嫌がりました。
罪悪感で押しつぶされそうに
母親は子どものことに関して全責任を背負ってしまうようなところがあり、
こういう時だとなおさら客観視することが難しかったりします。
当時の私もそんな感じで「全部私のせいだ。。。」と自分を責め続けていました。
不登校はどうにかしなくてはいけない、対処しなくてはいけない、理由を突き止めたいといった空気感があり、先生方と対応する度にプレッシャーを感じていました。
唯一救われたのは、担任の先生が焦らず見守るという方針を持って、ゆったりと接してくれていたことでした。
それまでは子どもを保育所や実家に預けてフルで働いてきたので、
仕事へ行くこともできず学校へ行かない子どもと2人で引っ越したばかりの自宅にいるのは
毎日焦るばかりでとてもしんどい経験でした。
付き添いで学校に通うようになる
「行きたくない」という子どもを何とかなだめて、私が一緒に付き添って通うことで
ぽつぽつと数時間ですが学校に行ける日がでてきました。
この時は私が一緒でも朝から学校に行って、最後までいることは難しかったですが
1週間のうちに少しだけ行っては帰ってくるという日ができるようになりました。
引っ越して数か月が経ち、転職の話が無くなってしまったので失業保険をもらうことにしました。
「もう、とことん子どもに付き合おう。今まで仕事で一緒にいられなかった分一緒に遊ぼう」
と腹をくくることにしたのです。
学校に付き添いで通い始めると、だんだんとクラスの子どもたちとも仲良くなり
放課後に遊ぼうと誘いに来てくれる子が出てきたりしました。
宿題のプリントを届けてくれたり、毎朝「一緒に学校へ行こう」と自宅に迎えに来てくれる子もいました。
ただ、いつになったら一人で学校に通えるようになるのか、先が見えない不安はずっと続いていました。
不登校で別にもいいんじゃない?
付き添い通いが落ち着いてきた頃、私自身の中にある不登校に対する思い込みを
じっくりと考えてみる機会がありました。
- 子どもは学校へ行かないといけない
- 学校に通うのが当たり前
- 不登校は問題があるからおきる
- 学校へ行かないと社会性が身につかない
- 社会適応できないとだめだ
- 学校へ行かないと将来が不安になる
- 勉強しないといい職業に就けない
- 子どもが学校へ行かないと私は仕事ができない
- 不登校の子ども、働いていない自分への周囲の目が気になる
- シングルマザーだから不登校になったと言われるのを恐れている
といったことが浮かんできたのですが
本当にそうなのかな?という疑問も同時にわいてきました。
- 学校へ行く日数は少ないままでしたが、子ども自身は元気で友達と遊ぶこともできる。
- 学校からの宿題もやっていて、本もよく読んでいる。
- 興味のあることは自分で学ぼうとしているし、他の学習方法があるかもしれない。
- 私の仕事は在宅で探してみるのもいいかもしれない。
- 周囲の目や批判が気になるのは私自身の問題で子どもには関係がない。
子ども自身がのびのびと過ごせるようになれば、それでよいのでは?
と冷静に考えられるようになってきました。
と私自身がどしっと落ち着いたことから、気が付いたら子どもはいつの間にか一人で学校に通えるようになり
春に不登校になってから季節は秋になっていました。
共依存になっていた親子関係
心理学的に考えてみると、まず子どもとの境界線がなくなり共依存に陥っていたことがわかります。
不登校になったことから子どものことだけで毎日頭がいっぱいになってしまって、自分のことは考えられない状態です。
私は最初に子どもをどうにかして学校に通わせようとコントロールしようとしていました。
親子ですが、一人の人間として対等に見ることなく境界線を踏み越えてコントロールしようと過干渉するのはまさに私自身の問題でした。
この時に、不登校でもそうでなくても子ども自身の価値は変わらないことに改めて気付けて本当に良かったと思います。
また、投影という「外に起こる出来事は自分の内面を表している」という観点から見てみると
不自由な思い込みにとらわれていた私への警告
だったとも捉えられました。
まずは自分のケアを優先する
この経験があったので、今でも油断するとあーだこーだとつい口出ししたくなりますが、そういう時はまず自分を見つめてみることにしています。
自分を不自由にしていると、子どもの自由にも口出ししたくなるからです。
- 意識をしっかりと内面に向けてみる
- 不満や不自由さを感じていないかチェックする
- 同じことを子どもに共有していないか確認
子どもは子ども、私は私。
と境界線を持って過ごすことができるようになり、問題も分けて考えることでより冷静になれるんですね。
HSCのような感性の鋭い子どもは特にお母さんの潜在的な願いを見抜きます。
そしてどんな子どもでも、お母さんに心から幸せでいてほしいと願っています。
RIMSE HSPオンラインサポートではHSCの子どもさんに関する育児や不登校に関するご相談も受けていますので、
お悩みの方はお気軽にご相談くださいね!